人工関節
人工関節
現在、我が国の要支援•要介護になった原因の4人に1人は運動器の障害が原因です。この中で重要な位置を占める病気のひとつに下肢の変形性関節症があります。主に膝関節や股関節において、関節軟骨がすり減り、また関節周囲に骨棘といわれる余分な骨ができ、関節の痛みや変形、可動性の低下を来たすようになった状態です。初期には筋力訓練、鎮痛剤の投与、ヒアルロン酸の関節内注射（膝関節のみ）などで経過をみることができますが、痛みがとれない場合には手術の適応となります。病状が軽い場合には関節鏡や骨切り術などを行いますが、進行すると人工関節置換術が選択されます。
人工膝関節手術とは、変形性膝関節症など関節が変形した部分を金属とポリエチレンでできた人工の関節に入れ替える手術を全国で年間10万件ほど手術が行われています。
人工膝関節置換術では術後の下肢のアライメントが長期成績に重要でもあり、O脚やX脚の人も足がまっすぐになります。
変形性股関節症や関節リウマチ、大腿骨頭壊死症など、軟骨がすり減ったり、骨頭が変形したりして、痛みが取れない症例に手術を行います。全国で年間7万件ほど手術が行われています。以前は耐用年数が10年しかないと言われていたのがインプラントの改良により20-30年持つと言われるようになりました。また術後合併症の一つである脱臼も以前と比べると圧倒的に少なくなりました。
関節鏡や人工関節の手術が必要な場合は、連携病院で小生が手術をすることも可能です。
もちろん、希望された病院への紹介も可能です。